睡眠障害の7つの分類をわかりやすく解説

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「寝つけない」「日中眠くて集中できない」「夜中に何度も目が覚める」…。
こうした睡眠トラブルは誰にでも起こり得るものですが、慢性的に続くと「睡眠障害」と診断されることがあります。

睡眠障害は医学的に大きく 7つのカテゴリー に分類されており、それぞれに特徴や症状があります。本記事では、その内容をわかりやすく解説します。


1. 不眠症(Insomnia)

最も多く見られる睡眠障害で、「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「朝早く起きてしまう」 などの症状が特徴です。

  • 主な原因
    • ストレスや不安
    • 生活リズムの乱れ
    • カフェインやアルコール摂取
    • 身体的な疾患や薬の副作用
  • 放置すると
    日中の集中力低下、イライラ、免疫力の低下、うつ病リスクの上昇につながります。

2. 睡眠関連呼吸障害群(Sleep Related Breathing Disorders)

代表的なのが 睡眠時無呼吸症候群(SAS) です。
睡眠中に呼吸が一時的に止まったり浅くなったりすることで、睡眠の質が著しく低下します。

  • 症状
    • 大きないびき
    • 夜間の無呼吸・呼吸停止
    • 日中の強い眠気
    • 起床時の頭痛
  • 放置すると
    高血圧・心筋梗塞・脳卒中など生活習慣病リスクを高めるため、早期の治療が重要です。

3. 中枢性過眠症群(Central Disorders of Hypersomnolence)

十分な睡眠をとっても日中に強い眠気が出るタイプの障害です。

  • 代表的な疾患
    • ナルコレプシー:突然眠気に襲われる。情動(怒り・笑い)で脱力発作を伴う場合も。
    • 特発性過眠症:長時間寝ても眠気が取れない。
  • 日常への影響
    学業・仕事での集中力低下、事故リスクの上昇など深刻な問題を引き起こします。

4. 概日リズム睡眠・覚醒障害群(Circadian Rhythm Sleep-Wake Disorders)

体内時計のリズムが乱れることで、社会生活と睡眠時間が合わなくなる障害です。

    • 遅延睡眠相症候群:深夜にしか眠れず、朝起きられない。
    • 交代勤務睡眠障害:シフト勤務で昼夜逆転し、熟睡できない。
    • 時差ぼけ(Jet Lag):旅行で時差に体がついていけない。
  • 改善方法
    光を浴びるタイミングの調整、規則正しい生活習慣の確立がカギです。

5. 睡眠関連運動障害群(Sleep Related Movement Disorders)

睡眠中に体が無意識に動いてしまう障害です。

  • 代表例
    • むずむず脚症候群(RLS):足に不快感があり、眠る前に足を動かさずにいられない。
    • 周期性四肢運動障害(PLMD):睡眠中に足が周期的にピクッと動く。
  • 影響
    熟睡できず、日中の眠気や疲労感につながります。

6. 睡眠時随伴症(パラソムニア|Parasomnias)

睡眠と覚醒の境目で起こる異常行動です。

  • 代表的な症状
    • 夢遊病(寝ながら歩き回る)
    • 睡眠時の叫び声(夜驚症)
    • 睡眠時の食行動障害(夜中に無意識に食べる)
  • 特徴
    子どもに多いですが、大人にも見られ、家族が驚くこともしばしばあります。

7. その他の睡眠障害(Other Sleep Disorders)

上記の分類に当てはまらないものも存在します。

    • 環境による一時的な不眠(騒音・光など)
    • 精神疾患や身体疾患に伴う睡眠障害
    • 薬物やアルコールによる睡眠トラブル

まとめ

睡眠障害は大きく 7つのカテゴリー に分けられます。

  1. 不眠症
  2. 睡眠関連呼吸障害群
  3. 中枢性過眠症群
  4. 概日リズム睡眠・覚醒障害群
  5. 睡眠関連運動障害群
  6. 睡眠時随伴症(パラソムニア)
  7. その他の睡眠障害

睡眠の問題は「よくあること」と軽視されがちですが、放置すると生活習慣病や心の不調につながるリスクがあります。
気になる症状がある場合は、睡眠専門外来や医療機関での相談 が大切です。

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